確率にもとづいたゼロワンのアレンジ!|「アレンジ(ブル率別)」を使ってみる
前記事 グルーピングを”見る”!?|「ブル率とグルーピング」の使い方 では、ある点を狙ったときに各エリアにそれぞれどの程度の確率で到達するかという「エリア別到達率」について応用編のなかで紹介しました。
このエリア別到達率を応用すれば、ゼロワンのアレンジを検討できるのでは!?ということで、実際に計算してみた結果を表示するアプリを作成しましたので、今回はこちらを使ってみたいと思います。
上記リンク、または右上のメニュー(≡)から「アレンジ(ブル率別)」を選択するとご利用いただけます。
「アレンジ(ブル率別)」について
「アレンジ(ブル率別)」は、ゼロワンの「ゲームフォーマット・残りの本数」および「ブル率」をプルダウンメニューから選択することで、その条件に対応する最適なアレンジを一覧表示するアプリです。
今回はこのアプリを使って、いくつかの条件でアレンジを見て、そこからいろいろと考察してみたいと思います。
使い方や表の見方など詳細はヘルプをご参照ください。アプリ内のメニュー(≡)からもご覧いただけます。
「アレンジ(ブル率別)」ヘルプの参照方法
条件別アレンジ
今回はブル率 40% でのアレンジをいくつかの条件で見ていきたいと思います。
ファットブル・オープンアウト・残り1投
まずはじめに、「ファットブル・オープンアウト・残り1投」という条件で1~22のスコアに対して見てみます。
ファットブル・オープンアウト・残り1投・スコア1-22
残り1投なので”アレンジ”ではないですが…オープンアウトなので、20以下の数字に関してはすべて「シングルアウトすべし!」ということですね。
シングルでフィニッシュできるエリアのフィニッシュ率は56.824%と出ています(これはインナーシングルへのキャッチを含みます)。ただし16はD08にもキャッチの可能性があるのでやや高いフィニッシュ率になっており、スコアの左側に赤い点線が表示されています。このように、その条件で最もフィニッシュ率の高い数字の左側には赤い点線が表示されます。
また、1投であがるとなると21はT07狙い一択、22はD11狙い一択です。この場合のフィニッシュ率を読み取ることでブル率40%のグルーピングにおいて、トリプル命中率は18.9%、ダブル命中率は27.7%と計算できるということがわかります。
ファットブル・マスターアウト・残り3投
次に「ファットブル・マスターアウト・残り3投」です。ここではフィニッシュ率順に見てみましょう。
下図にあるように、”Success Rate(%)” と表示されている部分をタップすると、フィニッシュ率の高い順に表示することができます。
ファットブル・マスターアウト・残り3投・フィニッシュ率上位
この条件でのフィニッシュ率ベスト5は「32, 36, 40, 50, 24」です。ダブルアウトでなくても32は「ナイスアレンジ」ということがわかりますね!4の倍数はダブル狙いをシングルに外しても次々とダブルを狙うことができるため、高いフィニッシュ率となります。
また、54(13位)、57(16位)についてはカバーしてフィニッシュする確率が高く、大きめのスコアのわりには上位に位置している(54は4よりも上がりやすい!)ということもわかります。54の場合、T18狙いでS04に垂れて50残り、57の場合、T19狙いでS07にズレて50残り、そしてブル!という経験をしたことがある人はわりと多いのではないでしょうか。こういったケースが「カバーしてフィニッシュする確率」に含まれ、薄い緑色のバーとしてグラフで表されています。なお、54 に関してはカバーからのフィニッシュ率が最も高いスコアで、バーの色がやや濃い緑色となっています。
セパブル・ダブルアウト・残り4投
最後に「セパブル・ダブルアウト・残り4投」という条件を見てみます。「残り4投」ってどういうこと!?と思われるかもしれませんが、「次のラウンドでフィニッシュするためのラスト1投」と「次のラウンドの3投」を合わせて4投ということになります。
ここでは180~190という、「次のラウンドでフィニッシュするためのラスト1投」が重要になりそうなスコアを抽出してみました。
セパブル・ダブルアウト・残り4投・スコア180-190
4投でのフィニッシュ率、181以上は急激に落ち込みます。。
セパブルの場合T20を狙うのが一般的ですが、「できるだけ上がり目を出す」というセオリーどおり182、183、186、189についてはトリプル狙いがシングルにずれても上がり目がでるようなアレンジになっています。
185や188はT20狙いで、シングルにずれてしまうと上がり目がなくなってしまいます。本当にこれでいいのかな?と思い「セパブル・ダブルアウト・残り3投」という条件で見てみると、以下のようにまとめることができました。
前投 | スコア | フィニッシュ率 | ||
スコア | 狙い | 命中 | ||
185 | T20 | T20 | 125 | 2.369% |
S20 | 165 | 0% | ||
T18 | T18 | 131 | 1.582% | |
S18 | 167 | 0.262% | ||
188 | T20 | T20 | 128 | 2.047% |
S20 | 168 | 0% | ||
T18 | T18 | 134 | 1.493% | |
S18 | 170 | 0.262% |
T18とT20にそれぞれ命中した場合185、188のどちらも「T20のほうが1.5倍くらい上がりやすい」ということがわかります(125はT15から、128はT18からで、シングルに外れてもT20⇒DBという上がり目が残る。)
つまり「確率的には18より20」ということになりますね。ただ、相手に上がり目があってプレッシャーをかける必要がある局面など、やはり上がり目を出したほうがいいという場合もあるかと思います。計算結果はあくまでも計算上のものというわけで、参考にしつつも、状況に応じて考えていくのがいいかなと考えています。
まとめ
今回は、確率にもとづいたゼロワンのアレンジを表示できるアプリ「アレンジ(ブル率別)」を紹介しました。
設定をいろいろと変えながら眺めてみると、他にもいろいろな気づきがあって面白いのですが、それはまた改めて(^ ^)/。
(アプリから得られる情報は機械的に計算した結果であり、正当性や有効性を保証するものではありません。ダーツはその日の調子、個々人の考え方や得意ナンバーなどによって何がベストかという選択肢が限りなくあるもの。あくまでも可能性のひとつとしてご活用いただければ幸いです。)
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